制御盤の基盤の製作①(機器やダクトの配置)

制御盤や電気部品

今回、デモンストレーション用の制御盤を製作することになりました。

デモンストレーション用(以下デモ用)なのでキャビネットには入れず、アルミの板の上に機器を配置して簡単に製作します。

アルミの板で作りますが鉄製の基盤で作るのと工程はほとんど同じだと思います。

今回は制御盤というよりは基盤の加工などのお話がメインになります。

制御盤をこれから勉強しようとされている方や、まだ慣れていない方の参考になればと思います。

制御盤の仕様

訳あって以下のようなデモンストレーション用の制御盤の基盤部分を作る依頼を受けました。

イメージは以下の感じです。

デモ用で動かすのは三相200V200Wのブレーキ付きモーターを2台動かします。

電源が100Vしかない場所でデモンストレーションするので、単相100V入力で三相200V出力のインバータを使ってモーターを動かそうと思います。

機器の選定

使用する機器は以下の通りです。

  • ブレーカ・・・・・三菱電機NV30-FA 2P 15A 1台
  • シーケンサ・・・・三菱電機FX5S-30MR/ES 2台
  • インバータ・・・・シュナイダーエレクトリックATV12H018F2 2台
  • GOT・・・・・・三菱電機GT2103-PMBLS 1台
  • トランス・・・・・鎌田信号機WTP-50UP 1台
  • リレー・・・・・・オムロンG2R-2 2個
  • 端子台
  • DINレール
  • カッチングダクト・・・幅25mm、高さ60mm
  • あとはコンセントやLANケーブルやLANケーブルを分岐するHUBなどはとりあえず適当なものを準備しました。
小さなバン屋
小さなバン屋

なぜこの機器を選定したかを説明します。

  • ブレーカ・・・電源がコンセントの100V15Aしかないので単相100V用で15Aのブレーカにしてみました。
  • シーケンサ・・・FX5sタイプはEthernetポートが標準で搭載されていてコストも安くすむので選びました。
  • インバータ・・・入力が100Vで出力が200Vのインバータを選びました。在庫で余っていたシュナイダー製を使います。
  • GOT・・・カラー画面でコスト的にも安く、Ethernetポートが付いているので選びました。
  • トランス・・・モーターのブレーキは200Vが必要なので100Vを200Vに昇圧する用です。
  • リレー・・・モーターのブレーキ解除用に使います。オムロンG2R-2は強制的にONにできるハンドルがありトラブル時に電源さえあればブレーキを解除できるので選定しました。

基盤の製作

配置を考える。

まずは配置を考えます。

今回は2台の制御盤を一台の基盤の上で再現するので上下に機器を分けるような配置にしようと思います。

こんな感じで垂直に設置したときに上になるシーケンサとインバータのセットで一台の制御盤、下になるシーケンサとインバータのセットをもう一台の制御盤と見立てた基盤にしようと思いました。

右端の開いたスペースは縦に端子台を配置する予定です。

配置が決まったら次は機器を基盤に取り付けるための罫書きをしていきます。

罫書き

機器やカッチングダクト、DINレールの取り付け穴を鉛筆で罫書いていきます。

マジックなどで罫書くと間違えたときにパーツクリーナーなどでも消えないので鉛筆がいいと思います。

穴あけとタップ

罫書きが終わったらビスで止める用のビス穴をあけていきます。

準備するのは3.3mm~3.5mmの範囲の太さの金属用のドリルとM4のねじ穴が切れるM4×0.7のタップを用意します。

タップの種類

  • ポイントタップ(貫通穴に使う:切粉が穴の奥に排出される)
  • スパイラルタップ(貫通されていない穴に使う:切粉が手前に出てくる)

どちらでも問題ありません。

基盤に穴をあけていきます。

インパクトドライバーや電動ドライバーを使って罫書いた場所の真ん中に3.3mmのドリルで穴をあけます。

穴が開いたら次にM4のタップを切ってねじ穴を作っていきます。

写真は電動ドライバーでねじを切っています。

数が少なければM4くらいの大きさならタップハンドルで手でねじを切ることもできます。

正転で回転させてねじが切れたら逆転させてタップを抜いてねじ穴完成です。

ねじは画像のねじを使います。

ユニクロ M4×10 P=3 (+)なべ頭 というねじです。

このねじの名前を細かく説明すると、

鉄製のユニクロメッキで太さが4mm長さが10mm、P=3はスプリングワッシャと平ワッシャの座金組み込みの表記で、頭の形が十字穴付きのなべ形のねじです。

 

ねじでダクトや部品を固定していきます。

端子台をどれを使うか悩んでいるので端子台はまだですが、とりあえず全ての部品を固定したら配置は完了です。

次回は配線をしていこうと思います!!


制御盤を作るのに資格は必要ないですが、電気工事士を持っているのと持っていないのとでは知識はもちろん、周囲からの信頼も違います。制御盤や電気に興味を持っている方は、最初のステップとして電気工事士を取得してみてはいかがですか?

特に技能試験は何を準備したらいいのか、どこまで工具や材料をそろえたらいいか費用などで悩むと思います。電池屋ネットショップなら必要なものを簡単に揃えることができます!

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

費用を抑えたい方はレンタルができ、25年の実績がある「準備万端シリーズ」を検討してみてください!

最後に、このブログを書いている人

小さなバン屋
小さなバン屋

小さな盤屋を一人で細々と営みながら一人でゆる~くロードバイクを楽しんでいます。

一人ぼっちでロードバイクを始めても楽しめることを皆さんに伝えるためにこのブログをやっています!

就職氷河期世代ですが、なんとか設備メーカーに就職し、いろいろありまして5年ほど前から一人で頑張っています。

このブログが皆さんのお役に立てれば幸いです!!

⇒詳しいプロフィールはこちら

PAGE TOP